セラピードックをご存知ですか？

大阪の出張マッサージ一休の中村です。

今日は久しぶりに少し真面目なお話です。

皆様はセラピードックという言葉を聞いた事はありますか？

心に傷を負った人や、身体に怪我や病気を負った人達を接触やコミュニケーションによって癒す高度な訓練を受けたワンコ達の事です。

セラピードックの大きな特徴としては…

触っても、見つめても、抱っこしても嫌がらない

急に驚かされたりイヤなことがあったり、どんな状況下においても動じない

という部分があります。

 

高度な技術を身に付けたセラピードック達は、災害現場では高性能の探査機器よりも、より早く確実に行方不明者を探し出すとも言われています。

近年各地で起こっている震災でも沢山のワンコ達が活躍しています。

また、救助だけでなくケアの部分でも震災によるストレスで心が開けなくなった人にとって、ただそばにセラピードッグがいてくれるだけで優しい空気が流れ、冷えて閉ざされた心をじんわり温めてくれます。

そういえば私が学生時代、デイケアハウスでボランティアをさせて頂いていたときに、セラピードック達と関わる事がありました。

認知症のある方が急に大声を上げても、平手で思いっきり殴っても、耳やしっぽを引っ張っても、

吠えも叫びもせず彼らは大きな瞳を潤ませて、大人しく側から離れませんでした。

心を動かされました。

人間で、言葉が話せる私でもカチンときたり、イヤになって反論したりしてしまうのに彼らはプロとして凛と輝いていました。

そう、彼らは本当の意味での癒しのプロでした。

人を癒すという部分で自分自身を見直すキッカケにもなった経験でした。

 

それからしばらく一生懸命働きまくっていた私ですが、ストレスと睡眠不足で身体に麻痺が出て入院し、人間不信に迄なって…

もうダメだ！何もかも終わりにしたい…

そんな時に出会ったのが、今一緒に暮らす『殿ちゃん』です。

一度は保健所にいたワンコですが、私とドラマチックに出会い、今年で早７年…

最高にして最愛のパートナーです。

そして、まさに私の命の恩人です。

彼がいてくれるだけでとても安心できるし、辛い事もどうにか踏ん張って頑張ってこれました。

お仕事以外はどこに行くのも一緒です。

これからもずっと二人で元気にいたいと思います。

 

私たちは皆ストレス社会の中で限界を感じることが沢山あります。

そんな時ワンコ達はいつの間にかそばで寄り添ってジッと見守ってくれます。

ワンコは沢山の可能性を秘めていて、沢山の喜びや笑顔を私達に与えてくれています。

しかし同じ犬でありながら、人間から虐待を受けていたり、使い捨てのように飼い主から捨てられるワンコ達がいるという事実も残念ながらまだまだあります。

言う事を聞かないから…吠えるから…

大きくなり過ぎたから…病気になったから…

お金がかかるから…引越しするから…赤ちゃんが生まれたから…

 

 

知り合いに結婚するからという理由で飼っていたワンコを保健所に連れて行った方がいましたが、正気とは思えませんでした。

すぐに抗議して新しい飼い主を見つけるのに奔走し、幸運な事に見つける事が出来ましたが、

その方が打ち明けてきた時の平然とした顔を見てあまりの事に人前でワアワア泣いてしまいました。

普段は常識的で凄く感じのいい方だったので、地面がグラグラ揺れているんじゃないかと錯覚するぐらい本当にショックでした。

 

身勝手な飼い主の幼稚な選択で、ワンコ達の可能性や未来は閉ざされ、そうなってしまうと家を無くした彼らのたどり着く先は、保健所の檻の中で淋しく死を待つ事だけなのです。

保健所では、最後の日にだけは所員さんが抱っこで連れて行ってあげる所もあるそうですが、その時は殆どのワンコが暖かい腕の中で、また遊んでもらえると思って大喜びするそうです。

何も理解しないまま【処分】されてしまうワンコ達や、やりきれない所員さん達の気持ちが悲し過ぎます。

どうしても殺すことが出来なくて、家の中で何頭もワンコを飼う所員さんもいるそうです。

しかし一方では人気のある犬種を繁殖させ高値で売りさばいたり、覚悟なく気まぐれに購入したりした人達が、売れ残ったり飽きたりすればまた保健所に送るのです。

負の連鎖です。

本当にワンコ達は、ただただ一身に私達に愛を注いでくれるのです。見返りなんて考えもしません。

ただ一緒に、側に居たいだけなのです。

 

話が逸れてしまいましたが、

そんなワンコ達を殺処分から救い、訓練し、社会貢献までしているドックセラピー協会の方達は凄いです。

もっともっと多くの人達にワンコ達の現実を知ってほしいです。

 

もしも、檻の中にいる犬たちが殺処分を免れ福祉施設で活躍できたとすれば…

私達にとってもワンコ達にとっても、そういった活動は幸せへの大きな一歩になっています。

 

及ばずながら私自身、最近保護犬の散歩のボランティアをしています。

私には特別な訓練等は出来ませんが、捨てられたり虐待の経験があり人間に恐怖心を持つワンコも、時間をかけて愛情をいっぱい注げば必ずまた心を開いてくれます。

元気いっぱい遊んでくれます。

ワンコ達が一匹でも多く、幸せで安全で満ち足りた日々を送れる事を心から祈っています。

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